つまずきへの気づきと早期、適切なきめ細かな支援・・・・

保護者の方々から、日々、相談があります。我が子の小さな変容が嬉しいのだそうです。

学校の先生方、親・・・の良い連携が・・・・・。我々くき学園職員皆、全知全霊を持って・・・・。

 特別支援教育においては、通常の学級にいて学習や行動につまずき・困難を示す児童生徒への配慮・支援が求められているが、そうした支援が効果をあげるうえで非常に重要なのが、学習や行動のつまずきに早期に気づき、つまずきの原因に応じた支援をできるだけ早く行っていくことである。

 通常の学級で個に応じた支援の中心対象となる発達障がいのある子どもたちの場合、障がいに起因するつまずきが見落とされたり、つまずきへの対応が遅れたり、誤った指導支援をすると、学校生活における困難は雪だるま式に増大し、授業への不参加や不登校等の、いわゆる二次的な障害を生じるリスクが高まる。

 つまずきへの早期の気づきと適切な対応(排除的指導は絶対によくない)の必要性について、「特別支援教育の推進について(通知)」(文部科学省,2007)は、「発達障害等の障害は早期発見・早期支援が重要であることに留意し、実態把握や必要な支援を着実に行うこと」と述べている。

 さらに、学習や行動のつまずきに早期に気づき、対応していくことの重要性は、発達障がいの子どもに限ったことではない。今、通常の学級には、発達障害の有無にかかわらず、学習面や行動面に大きな困難を抱えている児童生徒が数多く存在する。

 小学校の場合、1年生の段階で子どものつまずきに気づき、その原因に応じた支援をいち早く行っていくことは、発達障がいのある子どもたちの支援にとどまらず、全ての子どもたちが円滑に学校生活を進めていく上できわめて重要である。

 しかしながら、通常の学級におけるつまずきの実態把握方法や個に応じた支援方法に関する情報はまだ少なく、具体的な方策が分からずに苦慮している教員も多いのが現状であると考える。

 通常の学級の担任が、「これならできる」「これなら子どもの指導支援に役立てられる」と思えるような学級内での支援のあり方を大変ながら研究すべきである。

 

 ある市の教員(市教研:特別支援教育部長)は、日々、研究に力を注ぎ、結果を出している。下記の通り・・・・

4月     ×印=不適応行動,○印=適応行動

子どもの行動

○1つ1つのことは、きちんとできる。
×教室から飛び出す。
×自分の思いのまま動いたり話したりする。
×大きな声で「いやよお。」「なんで。」と言う。

離席行動の要因

勉強しないといけないとわかっているが、気持ちのコントロールができない。

担任のかかわり

・問題行動の後、手を握り正しい行動について教える。
・校内委員会で子どもの様子を伝える(全職員の共通理解し、皆で適切な指導支援)。
・外部機関(地域の任意団体等)と法に基づき連携を積極的にはかる。

5月 第2、3週

子どもの行動

○自分から教室に帰ってくる。
○出ていく行動は、よいことと思っていない。
○課題をこなすことができる。
○厳しく注意されると「ごめんなさい。」と言う。
×教室から飛び出す。支援者が追いかけてくれるのを喜ぶ。
×発表場面では、挙手をすることが多いが当たらないと文句を言う。

離席行動の要因

・授業中、トイレに行く友達が数名いる。
・勉強ができなかったので保護者に叱られるのではないかと不安に思っている。
・話を聞く、色塗りなど苦手な勉強が始まる。
・学習内容が理解できない。

支援者のかかわり

・行動を観察記録する。
・教室から飛び出した後を、追いかける。
・大学教授からのアドバイスを伝える。
・支援例を書いた資料を渡す。
・児童クラブの先生の話を聞く。

担任のかかわり

・席を1番前の扉側にする。
・教室から飛び出しても、追いかけることはせず、授業を続ける。
・A児の発言のよいところを取り上げ、ほめる。
・「大きな声を出さない」という約束を作る。

5月第4週

子どもの行動

○参加したいという気持ちがあり、テストや英語のゲーム活動などうまくできることには、参加する。
×教室から飛び出す。
×特別教室の危険な場所に登ったり、運動場のフェンスの上に上がったりする。
×授業中、休み時間につかまえた虫と遊ぶ。

 離席行動の要因

・順番を待つ、暗唱するなど苦手なことが始まる。
・大好きな昆虫が気になる。

支援者のかかわり

・教室から飛び出したときは、追いかけずに「早く戻っておいでよ。」と声をかける。監視役にならないように気をつける。
・成功体験を増やすために苦手なことや自力でできないところは援助する。参加できる場面を増やし、当たり前の行動ができたときに、賞賛する。

担任によるかかわり

・高いところに登るなど、危険な行動をしたときには、厳しく丁寧に指導する。
・教室環境を整える。
・学級の子どもたちが、学習の規律や学校生活のルールを身に付けることができるように、丁寧に指導する。

6月第1週

子どもの行動

○「トイレに行ってきます。」と言って教室から出る。寄り道をせず、すぐに戻る。
○トイレに行く以外の飛び出しが見られなくなる。
○友達にやさしく声をかける場面が見られるようになる。
×下校中に、危険なことをすることがある。

離席行動の要因

・トイレに行く。

支援員のかかわり

・子どもが、助けを求めたときに手伝うようにする。
・子どものがんばっている様子や担任のかかわりの良い点を「職員室だより」に書き、校内の先生方に知らせる。
・子どもの良い行動、新しく見えた姿を担任に伝え、担任から賞賛される機会を増やす。

担任とのかかわり

・1時間1時間のがんばりが、A児と保護者に伝わるように工夫した連絡ノート『あゆみ』を作成する。
・授業中、A児がトイレに行くときには首にかけることができるタイマーを用意し、体で正しい行動を身につけさせる。

6月第2、3週

子どもの行動

○意味もなく、教室から飛び出すことがなくなる。
○友達がトイレに行ったり、参加できない場面があったりしても、飛び出すことがなくなる。
○得意な水泳の後には、苦手な絵や作文も進んで取り組む。

支援員のかかわり

・離席せずに授業を受けていることをよしとし、姿勢など細かいことは注意しない。
・良い行動をしたときに「~ができたね。」「えらかったね。」とすぐにフィードバックする。

担任のかかわり

・『連絡帳』の保護者の欄には、子どもに向けての励ましのことばを書いてもらうように働きかける。
・帰りに『連絡帳』の花マルを子どもと数え、1日の行動を振り返ることができるようにする。

 上記の通り、

 5月第4週目までは、何も言わず教室から出て行く、トイレに行った後、階段を上ったり下りたりする、別校舎へ行く、廊下にある本を読むなどの身勝手な行動が見られた。6月第1週目には、タイマーを首にかけ、「トイレに行ってきます。」と言って声をかけ、すぐに教室に戻ることができるようになった。それ以降は、トイレに行くとき以外の飛び出しは、ほとんど見られず、タイマーなしで「トイレに行ってきます。」と担任に声をかけ、すぐに教室に戻ることができるようになった。

自己肯定感を高めるための取り組み
連絡ノートの活用
6月の始めから、連絡ノートを通しての担任の支援が始まった。連絡ノートは担任が保護者と密に連絡を取りながら、協力して支援していく上で重要な役割を担った。

 担任は、子どもがプラス面の行動や新しい姿を見せたときに、その行動が良いことだとわかるように、花マルとことばで毎日、記入した。保護者に子どもの良いところを見つけ「ほめてあげてください。」とお願いし、家でほめてもらう機会を作ったことで、子どもの「認められたい」という欲求を満たし、自信を育てることにもつながった。

 また、休み時間、連絡ノートを見ながら、花マルの数を担任と一緒に数え、一日の行動を振り返る時間を設けたことで、その日の行動でよかったことや次に、がんばるめあてなどが子どもの中でだんだんと明確になっていった。
10月には、担任が書く花マルを真似て書き、母親に見せることがあった。その行動自体は、いいものではないが、花マルが子どもにとっていかに魅力的なものであるかがわかる。

 

「できた!」という達成感・成就感を味わわせる支援

「お母さんに怒られる。」「100点にしてよお。」など他からの評価を気にする発言が多く出ていた。そこで、学習などつまずきを見せたときは、できるだけ援助し、「やった。できた。」という成功体験を増やすようにした。

 そして、少しでもできたときにはプラスの評価をすぐ返すようにした。また、担任に支援者が見つけた子どものがんばりを報告し、担任からほめてもらう機会を多く作った。

 そのようなかかわりを続けている中で、不得意なことにも挑戦しようという姿が見え、援助してほしいというときにだけ支援者を呼ぶようになった。また、「~やったら、ほめてもらえる?」というような発言に変わってきた。

 

このような実際の指導例があるのです。

子どもたちの為に、大人皆で、頑張っていきましょう・・・。

くき学園では、トコトン応援し、支援をして参ります。

                   子どもの明るい将来のために・・・・