子どもの力を引き出す絵画教室の実践 絵画教室2日目

今日は2日目、教育立県彩の国学舎くき学園では、

子どもたちの豊かな感性と個性を伸ばすことを目的として、絵画教室を開催いたしました。

今回の絵画教室では、自己表現力や創造力・想像力、集中力を高めることをねらいとし、

同時に、成功体験の積み重ねによる自己肯定感の育成、

手先の器用さの向上、そして心の安定や情緒の成長といった、

子どもたちの全人的な発達に寄与することを目指しました。

 

絵を描くという活動には、単なる「上手・下手」では測れない多くの価値があります。

自分の内面を表現する手段として、また、自由な発想で世界を創造する遊びとして、

絵画は子どもたちにとって心の窓を開く機会となります。

今回は、そのような絵画の特性を生かし、指導員と子どもたちが共に学び合い、

共に成長していけるような時間をつくりました。

 

まず最初に、絵画教室の導入では、

子どもたちに「自由に描いていいんだよ」「正解はひとつじゃないよ」といった声かけを意識しました。

中には、「うまく描けないかも」「何を描いたらいいのかわからない」と不安そうにしていた子もいました。

しかし、指導員が「好きな色から始めてみよう」「頭に浮かんだものをまずは描いてみよう」と

やさしく寄り添う声をかけることで、子どもたちの表情も次第にほぐれ、筆を動かす姿が見られるようになりました。

 

絵画の活動が進む中で、子どもたちは自然と集中しはじめました。

色の組み合わせをじっくり考えたり、細かい模様を根気強く描いたりする姿は、

普段の学習とはまた異なる集中力を引き出してくれているように感じました。

特に、描きたいものがはっきりしている子は、時間を忘れるほど夢中になり、

作品づくりに取り組んでいました。

集中するという経験は、心の安定にもつながります。

静かな環境で自分のペースで取り組めることは、情緒の安定にも良い影響を与え、

子どもたちの心を落ち着ける時間にもなりました。

 

また、今回の絵画教室では「自己表現」を重視し、完成した作品に対して、

必ず一人ひとりに感想を聞く時間を設けました。

自分の描いたものについて説明することは、自己認識を深め、

自分の考えを人に伝える言語表現力のトレーニングにもなります。

「この色は空の色じゃなくて、気持ちの色なんだ」「この丸は、今日の自分の気分を表してるよ」など、

子どもたちの言葉の中には、その子の今の気持ちや心の動きが表れていました。

 

創造力や想像力というのは、絵画を通して豊かに育つものです。

画用紙の中には、現実ではありえない景色や、空想の世界を描き出す子どもたちも多くいました。

「空を虹色にしたい」「動物がしゃべる国を描く」など、子どもたちは自由な発想で自分の世界を表現していました。

私たち指導員も、子どもたちの描く世界観に驚かされることが多く、

「こういう表現の仕方もあるんだね」と、学びを得る場面が何度もありました。

 

そして、完成した作品を友達や指導員と一緒に見合う時間は、まさに「成功体験」を実感する瞬間です。

「すごい!」「こんな色の使い方、思いつかなかった!」といったポジティブな言葉が飛び交い、

子どもたちは自信に満ちた笑顔を見せていました。

「ぼく、絵が苦手だと思ってたけど、今日は楽しかった」「先生がほめてくれてうれしかった」という声も多く聞かれました。

自分の思いを形にし、それを認めてもらうという経験は、自己肯定感を育てるうえで非常に大切なことです。

 

また、絵を描くことは、手先の器用さを育てることにもつながります。

筆をコントロールしたり、細かい部分を色分けしたりする作業は、集中力だけでなく、

手指の繊細な動きのトレーニングになります。

特に発達段階にある子どもたちにとっては、こうした細かな作業を通して、運動機能の向上が期待されます。

 

絵画教室を終えて、子どもたちはそれぞれの思いを胸に、

作品とともに満足そうな表情で帰っていきました。

中には「またやりたい」「今度はもっと大きな紙に描きたい」という声もあり、

絵を通した学びが、子どもたちの内側に確かに届いていることを実感しました。

 

今回の絵画教室は、単なる美術の時間ではなく、子どもたちの心や個性、

そして人間力を育てるための貴重な時間となりました。

私たち指導員も、子どもたちの感性や表現力から多くを学び、

共に成長する機会となったことを心からうれしく思います。

今後も、このような「表現する力」を育む活動を大切にしながら、

一人ひとりの子どもの可能性を引き出していけるよう、日々の支援に努めてまいります。