育ち愛

今日、ある教室の小学生たちは公園へ外遊びに行こうということになりました。

そこへ、たまたま学校から帰ってきた高校生たちは・・・

「ただいま、みんなでどこいくの?」

「公園へいくよ、〇〇君たちも一緒にいこうよ!」

執拗にまで、小学生たちは高校生たちを誘いました。

学園にカバンを置いて、生活の記録を書いて・・・

高校生たちも数人、先生から許可をもらって・・・一緒に外遊びにつきあうことに

 

お兄さんお姉さんたちと、公園へ行き、全力で遊ぶことに

もちろん、転んだ子もいました

いつもは、涙目になってしまうこともある子ですが

今日は違います・・・

そう、楽しさのほうが勝ってしまったのです。

 

また、将来保育士を目指している、ある高校生は

鬼ごっこでも、ずっと同じ子が鬼にならないように

かといって、わざとつかまるようなことをせずに・・・

かつて、自分がやってもらったようにハードルを下げて

つかまると・・・

これも、自然にできた配慮だと思えますが・・・まだ、鬼になっていない子を懸命に追いかけていました。

 

遊具で、独りぼっちになってしまいがちな・・・ある子

ある高校生は、かつての自分を思い出したのでしょうか?

横に座ると、遊具をゆっくりと押してあげたり

無理やり話しをさせるのではなく、ただ、その子の表情を巧みに読み取りながら

何を一番求めているのか?を考えていたのでしょう

 

次第に、安心感をもってそのお兄さんに話しかけるようになっていました。

しかも、しっかりと傾聴し・共感し・認めていました。

 

異年齢の交流。

もちろん、小学生たちには・・・直に高校生と触れ合う機会は貴重であり

また、ある意味では自尊心の向上が図れたことでしょう。

しかしながら、

この核家族化・・・

様々な年齢の子とのかかわりの機会が・・・

私たち大人に、どのような関りが必要なのかを、高校生たちが今までの経験を活かして教えてくれている気がしました。

 

そして、時間が来て・・・小学生たちは、笑顔で「ありがとう。また一緒に遊んでね」と

どの子もいい思い出になったことでしょう。

 

また、驚いたことは、そこからの高校生たちの動きです。

気持ちを切り替え・・・今日の目標達成のために・・・

今日の成長をもとめて、真剣に学習に取り組むのです。

 

恐らくですが・・・高校生たちもこの異年齢のかかわりの中で

何かを気づき・感じて・考えたのでしょう。

また、改めて自分の中に高校生らしさを求めたのかもしれません。

 

今日のこの出来事から・・・ある高校生の作文を思い出しましたので

概略ですがご紹介します。

 

高校のボランティア活動として、地域の小学校で放課後の見守り支援に参加することになりました。

正直なところ、最初は「子どもと関わるって、どんな感じなんだろう」と少し不安に思っていたのです。

高校生として何ができるのか、自分の存在が本当に役に立つのか、そんな戸惑いが心のどこかにありました。

しかし、その気持ちは最初の出会いで大きく変わりました。

校庭に出ると、小さな足音がこちらへと駆け寄ってきます。

満面の笑顔で「お兄さん、なにして遊ぶ?」と声をかけてきたのは、1年生の男の子。

名前をたずねると、「たっくんだよ!」と元気よく答えてくれました。

何でもない一言でした。

でも、そのまっすぐなまなざしに、私の心はスッとほどけたのです。

鬼ごっこをしたり、縄跳びをしたり、泥だらけになりながら一緒に笑いあいました。

小さな失敗も、子どもたちは大笑いして「もう一回!」と何度でも挑戦します。

その姿に、私はハッとさせられました。

私は、いつのまにか「失敗してはいけない」「ちゃんとしなければ」という思いに縛られていたようです。

けれど、たっくんたちは、転んでも笑って起き上がる。

うまくいかなくても、誰かの「大丈夫」があればもう一度やってみる。

その柔らかさ、素直さに触れて、私は「ああ、これが成長する力なんだ」と気づいたのです。

ある日、たっくんが少し落ち込んでいる様子でベンチに座っていました。

「どうしたの?」と声をかけると、小さな声で「友だちに怒られた」と。

理由を聞くと、遊びの順番を守れず、もめてしまったのだそうです。

私はそのとき、ただ「次はどうしたい?」とたずねました。

すると彼は、少し考えて、「ちゃんと待つよ。そしたらまた遊べるもんね」と、少し照れたように笑いました。

その笑顔は、ただ楽しいから生まれるものではありませんでした。

誰かに伝えてもらった言葉、自分の中で起きた小さな反省と気づき

そのすべてが、たっくんの表情に表れていたのです。

私はその瞬間、「真の笑顔」というものは、心が動いたときにこそ生まれるのだと実感しました。

活動の最後の日、たっくんが私のもとに駆け寄り、小さな折り紙を渡してくれました。

「ありがとう。またきてね」と書かれたそのメッセージに、私は思わず胸が熱くなりました。

「ありがとう」と言いたいのは、私の方だったのです。

小学生たちと関わる中で、私はたくさんのことを「感じ」、そして「考え」ました。

人とのかかわりは、ただ優しくすることだけではなく、ときに向き合い、悩み、乗り越えていくこと。

それでも、そこには必ず成長があるということ。

子どもたちに寄り添う中で、私自身も「聴くこと」「待つこと」「認めること」の大切さを学びました。

この経験を通して、私はひとつの確信を得ました。

年齢や立場に関係なく、人は誰かと関わることで育ちあえる。

笑顔はその「育ちあい」の証なのだということ。

子どもたちの純粋さは、私の心の曇りを晴らし、忘れかけていた大切なものを思い出させてくれました。

これから先、私はどんな人と出会い、どんな道を歩むのでしょう。

けれど、たとえその道がどんなに難しくとも、心の中にはたっくんの笑顔が残っています。

それは私にとって、かけがえのない「原点」ができました。

 

この機会を・・・

育ち愛

にしていくこと・・・

これもまた、教育立県彩の国学舎 くき学園の使命の一つです。