5分の奇跡・・・

今日、ある子は学園へやってきて・・・硬筆練習に取り組んでいました。

 

最初は、「めんどくさい」と思ったことでしょう。

もちろん、生活の記録を書く字もスラスラスラ~っと適当。

 

しかし、ある時・・・ある指導員から・・・

「これから5分、今日一番の集中をしてみようか?」

もちろん、小学生にとって時間の感覚として5分間ってどんなものかな?

カップ麺作るのなら2分余る・・・

青葉第三校から、青葉校まで歩いて行ったところで・・・だいたい、それぐらいかな?

 

とにもかくにも・・・5分間集中することにしました。

 

そして、「よーいどん」の前に・・・

「あ、そうそう・・・多分、5分間は長いから、慌てないでね・・・ゆっくりね」

 

すると、硬筆のお手本の字をじっくり見ながら、止めと払い、そして、曲げなど・・・

とても気を使って書いていました。

もちろん、1枚仕上がる前に・・・タイムアップですが

 

しかし、その後も時間切れをしていても・・・そのまま、息をするのも忘れているかのように集中するのです。

 

そして、終わってみて「あれ、5分間って短いね・・・ここまでの時間計ってた?」

「がんばったね~。がんばっている○○君、かっこよかったよ!で・・・時間は」

「なんと、25分も集中してたよ!」

すると、近くにいた・・・中学生、高校生が・・・

「○○、やりゃできるじゃん」

「この字は、すごいね・・・大人の字だね~」

照れくさそうではありますが、たった5分から始まった成果。

 

これが、自信になったことでしょう。そこで、

「じゃあ、これから・・・先生、オレ、慌てずにやるよ~」

時に、カリカリカリカリとイライラした様子もある子ですが

この日は、のんびりと何事にも取り組むようになりました。

 

そして、今までの生きづらさが分かる一言として

「オレね、いつも早くしなきゃって慌ててた・・・これでいいんだよね?」

もちろん・・・五領域にある「認知・行動」の本分としては

「状況に合わせて・・・」と指導しなければならないのかもしれません。

しかし、裏面を考えると・・・

いつもこの子は「困っていた子」なのだと思いませんか?

 

いつも、誰かに急かされているように・・・そういう行動をしていたのでしょう。

だから、時に反復的にカリカリカリカリしてみたり

よく周りの様子を見ずに動いてしまったりしたのでしょう。

また、この子には、いつも孤独感を感じることもありました。

しかし、これで・・・自分の目線で周りと強調することが出来れば

大きく成長・変容することでしょう。

 

何よりも・・・

自分自身に自信をもってくれたことです。

自己肯定感、そして、自尊心が確実にたった5分で成長したのです。

 

それよりも、たった5分と言えども・・・それを素直に受け入れるまでのかかわりと、信頼関係は

一朝一夕にはできるものではありません。

 

また・・・何か知らぬうちに・・・合理性のあまりに、子どもに脅迫的な観念を日頃埋め込んでいないか?

そして、知らぬうちに・・・この子のように「困っている子」を作り出していないか?

あくまでも、子どもが主役です。

困っている子を作り出さないように・・・くき学園職員は皆取り組んでいます。

また、このようなチャンスを作り出し・・・

その場を作り、その場でうまく成長させていくことが私たちの努めです。