根気強さ・諦めない心・可能性を伸ばす心

現在、多くの大学が掲げているアドミッションポリシーの中には、

単なる学力の高さだけではなく、

学びに対する姿勢や人間性が重視されるようになっております。

その中でも特に注目されるのが、

「主体的に学習に取り組む態度」、

すなわち自ら学びを選び取り、

根気強く地道な努力を積み重ねていく姿勢です。

実際に、各大学の入学方針の文章には

「根気強く地道な努力ができる」

「困難に直面しても諦めずに取り組むことができる」

といった表現が多く見られます。

これは、社会に出てからも必要とされる基礎的な資質を重んじているからであり、

将来にわたって成長していくための土台を築ける人材を求めている証左であります。

 

努力と成果のギャップ

しかしながら、現実においては、

努力を続けていても目に見える成果がすぐに現れるとは限りません。

ある一人の生徒の姿を例に挙げます。

その生徒は、毎日の勉強に励み、課題にも真摯に取り組み、

誰よりも長い時間を机に向かって過ごしていました。

それにも関わらず、なかなかテストの点数が上がらず、

本人は深い悩みと葛藤を抱える日々を過ごしておりました。

「これだけ努力しているのに、どうして成果が出ないのか」

「自分は才能がないのではないか」と落ち込むことも少なくありませんでした。

 

努力の積み重ねが生む成長

しかし、教育の現場で大切なのは、目先の点数や一時的な評価だけではありません。

努力の総量や積み重ねの深さが、

やがて大きな成長として花開くことを信じることこそ、教育・支援の使命です。

その生徒もまた、指導員や仲間の励ましを受けて、自らを振り返る機会を持ちました。

その際に気づいたのは、自分が「人の3倍も努力している」という事実でした。

さらに日々の積み重ねは、30倍、50倍にも及ぶほどの力

となっていることに思い至ったのです。

確かにテストの点数としてはすぐに反映されない部分もありますが、

その努力は確実に知識の定着や学習習慣の確立へとつながり、

自分自身を大きく成長させていることを実感できたのです。

 

自尊心の回復と前進

この気づきは、その生徒にとって大きな自信となり、

自尊心を取り戻すきっかけとなりました。

「自分はできないのではなく、今は成長の途中にあるのだ」という認識は、

前向きに歩み続ける力を与えました。

教育とは、まさにこのように子どもが自らの努力を振り返り、

自己肯定感を高める支援をする営みであるといえましょう。

たとえ小さな一歩であっても、それを価値ある歩みとして認め、

本人が自らの可能性を信じ続けられるよう後押しすることが、我々教育者の責務であると考えます。

 

夢に向かう強い意志

さらにこの生徒には、明確な目標がございました。

それは「なにが何でも高等学校に進学したい」という強い願いであります。

そしてその先には、自らの夢である、

地域に根付く「パン屋さんになりたい」という将来像を描いているのです。

パンという一見身近な食品の中には、人々の生活を支え、

笑顔を生み出す大きな力がございます。

その夢を叶えるためには、基礎的な学力だけでなく、

忍耐強さや責任感、そして人と協働する力が欠かせません。

だからこそ、その生徒は日々の勉強を続け、

たとえ困難が立ちはだかっても決して諦めず、夢に向かって進んでいるのであります。

 

くき学園の使命と支援

私たち教育立県 彩の国学舎 くき学園が果たすべき本分は、

まさにこのような生徒を後押しすることであると信じております。

根気強さを育て、諦めない心を支え、可能性を最大限に伸ばすことができる環境を整えること。

それこそが、くき学園の使命であり、地域に根差す役割・地域資源としての存在意義でもあります。

生徒一人ひとりが、自らの夢を実現するために学び続ける姿を尊重し、

その努力を認めることで、子どもたちはより一層の力を発揮してまいります。

 

教育や支援の本質

教育とは、知識の伝達にとどまらず、人生を切り拓く力を育む営みであります。

子どもたちが夢を抱き、それを追い求める過程で、多くの困難や失敗に直面するでしょう。

しかし、そのひとつ一つを乗り越える中で、根気強さや諦めない心が育まれ、

やがて大きな可能性を開花させていきます。

その過程を見守り、支え続けることができるかどうかが、

教育機関の真価を問われる場面であるといえましょう。

 

長期的な視点での教育

このように考えますと、目の前の成績や一時的な評価だけに捉われることなく、

長期的な視点で子どもたちを育むことの重要性が浮かび上がってまいります。

学びとは短距離走ではなく、長距離走に喩えられるべきものです。

途中で苦しくなる時期もあり、思うように成果が出ない時期もあるでしょう。

しかし、その一歩一歩が確実に未来の自分を形作っているのです。

そしてその歩みを支える存在が、私ども教育者であり、指導員であり、くき学園という共同体です。

 

教育の原点

子どもたちの可能性は無限であるという信念を持ち続けることでございます。

たとえ今は苦しみや葛藤の中にあっても、根気強く努力を続ける限り、

その努力は必ずや将来の大きな実りとなって返ってまいります。

生徒が自らの夢を抱き続ける限り、

私たちはその夢を支え、後押しし続けなければなりません。

それが教育立県 彩の国学舎 くき学園の教育の原点であり、本分であると確信しております。

 

だから・・・

1 地域社会を変える力を、この世の中を変える力を持っている
2 ヒトを変える力を持っている(子どもは勿論、保護者、地域の方々、学校関係者・・・)
3 感動を与える、感動を味わわせる力を持っている

いつか、この生徒の笑顔でパンを作っている姿を・・・

また、その笑顔にする力で多くの人に感動を与える力を

明るい地域社会を