子どもを想う親の心

親が子どもに注ぐ愛情には、言葉に尽くせない深さがあります。

「この子が幸せであってほしい」「人として立派に育ってほしい」・・・。

そうした願いを胸に、私たちは日々、子どもの成長を見守り、時には手を差し伸べ、

時には悩みながらも最善の支援をしようと努めています。

しかし、愛情が深いがゆえに、気づかぬうちに「過干渉」になってしまうこともあります。

今回は、子どもを想う親の心について、過干渉を避け、

子どもの可能性に目を向ける姿勢の大切さについて考えてみたいと思います。

 

親の「愛」はときに過干渉へと傾く

子どもが転ばぬように、失敗しないようにと先回りして道を整える。

あるいは、友人関係や勉強、習い事に至るまで、すべてにおいて口を出し、方向を決めてしまう。

そうした関わりは、親の「よかれと思って」の気持ちからくるものです。

しかし、子どもの側にとっては、「自分で決める力」や「自ら学ぶ喜び」を奪われてしまう結果になりかねません。

もちろん、小さな子どもであれば、生活のすべてにおいて大人の手助けが必要です。

ですが、年齢を重ねるごとに、子ども自身が「自分の考えを持つ」「自分の力でやってみる」ことが重要になります。

それを育むためには、親が一歩下がって見守る姿勢が必要です。「手を貸さない=無関心」ではありません。

むしろ、子どもの成長を心から信じているからこそ、あえて見守る。そんな親の姿勢こそが、子どもにとっての安心となるのです。

 

失敗から学ぶ機会を大切に

親にとっては、わが子の失敗はできるだけ避けさせたいものです。

ですが、実際には失敗の中にこそ、大きな学びがあります。

たとえば、忘れ物をして恥ずかしい思いをした、友だちとの関係でつまずいた、

テストで思うような点が取れなかった・・・こうした経験を通して、

子どもは「次はどうしようか」と考え、工夫し、少しずつ成長していきます。

もし親がすべてのトラブルを事前に防いでしまえば、子どもは自分で考えることや、

立ち直る力を身につけることができません。

「見ていてもどかしいけれど、あえて手を出さない」という覚悟は、

親としての大きな試練でもあります。

それでも、見守りながら「困ったときにはいつでも支えるよ」と伝えることで、

子どもは挑戦する勇気を持つことができます。

 

子どもの可能性を信じるまなざし

子どもは一人ひとり違った個性を持っています。得意なこと、好きなこと、

興味のあることもそれぞれです。

しかし、現代の社会では、学力や外見、

運動能力など一部の「見えやすい力」ばかりに注目が集まりやすい傾向があります。

その中で、わが子を他の子と比べてしまい、

「どうしてあの子みたいにできないのだろう」と思ってしまうこともあるかもしれません。

けれども、子どもには、目に見えない力やまだ花開いていない可能性がたくさん眠っています。

たとえば、人の気持ちをくみ取る優しさ、地道に努力を続ける粘り強さ、

自然に親しむ感性、誰かの役に立ちたいという奉仕の心・・・。

こうした力は、テストの点数には表れませんが、人として大切な宝物です。

だからこそ、親は「今できること」だけに注目するのではなく、

「これから伸びるかもしれない芽」にも目を向けることが大切です。

そして、「この子なら大丈夫」「ゆっくりでいいから、自分の道を見つけていけばいい」と信じる気持ちを、

言葉や態度で伝えていくことが、子どもの背中をそっと押す力になります。

 

わが子の良さに気づく時間を

日々の忙しさの中で、ついつい「早くしなさい」「また忘れてる!」と

注意や指摘が多くなってしまうことがあります。

もちろん、しつけや社会性を育むために、親の声かけは必要不可欠です。

しかし同時に、「よかったこと」「がんばっていたこと」に目を向けてあげることも、

子どもの心を育てるうえで大切です。

たとえば、「昨日より少し早く起きられたね」「お友達にやさしくできたね」「自分から宿題に取り組んだね」など、

些細なことでも「認める」「褒める」ことを意識してみると、

子どもは「自分は大切にされている」と感じ、自信を深めていきます。

また、子どもの良さを言葉にすることで、親自身も新たな気づきを得ることができます。

これまで見逃していた魅力に気づいたり、「こういうところがこの子の持ち味なのかもしれない」と思えたりする瞬間があります。

わが子の可能性を発見することは、親にとっても喜びとなるはずです。

 

子育ては「一緒に歩む旅」

子どもを育てるということは、完成された結果を目指す作業ではありません。

むしろ、子どもと一緒に悩み、喜び、試行錯誤を繰り返しながら「共に育っていく旅」といえるでしょう。

親も子どもも、日々成長の途中にあります。

「こうしなければならない」という枠にとらわれず、時には立ち止まり、振り返りながら進んでいく。

親が完璧でなくても構いません。

「失敗してもいいよ」「ゆっくりでもいいよ」と声をかけながら、

一緒に歩んでいく姿勢こそが、子どもの心に残る大きな安心となるのです。

 

親の心には、わが子への深い愛情とともに、さまざまな不安や葛藤があるものです。

だからこそ、「自分が子どものためにできることは何か」と日々考え続けているのだと思います。

その中で大切なのは、子どもを「信じること」「待つこと」、そして「見守ること」です。

過干渉にならず、子どもの中にある可能性の芽を信じ、その良さに目を向けることができたとき、

子どもは自らの力で大きく育っていくことでしょう。

そしてその成長の軌跡は、何よりも尊く、親にとっての最大の喜びとなるはずです。

私たち大人が子どもにできる最良の支援は、「ありのままのあなたを大切に思っているよ」と伝えること。

そして、その気持ちをこれからもずっと持ち続けることではないでしょうか。

 

教育立県彩の国学舎 くき学園でも・・・

日々、子ども第一として考え、お父さん、お母さんをサポートしています。

より確かな成長のため、お迎えに来たお父さん、お母さんと情報交換をしながら

また、子どもたちの成長を話しながら、今日も笑顔で見送っております。