子どもたち一人ひとりの個性や特性を大切にしながら、
社会的な自立に向けて支援していくための拠点として、教育立県彩の国学舎 くき学園の役割を感じます。
そこには「できる」「楽しい」「つながる」といった体験を積み重ねながら、
学びの場を教室の外にも広げていく姿があり、まさに「豊かな学び」が日々実現されています。
その一部の活動として、サッカーや水泳、地域の方を招いた将棋教室やALTによる英会話教室といった具体的な活動を通じて、
くき学園が果たすべき役割や目指すべき姿、そして「心づくり・自分づくり」につながる営みについて書こうと思います。
子どもが主体の場として
まず大切なのは、くき学園が「子どもが主役」である場所であるという意識です。
子どもたちはそれぞれに強みや苦手さを持っています。
ですから一律の指導ではなく、その子が「自分らしく」参加でき、
「やってみたい」「できた」と思える体験を提供することが何よりも重要です。
例えばサッカーでは、ゴールを決めることだけが目的ではありません。
仲間と声をかけあい、パスを回し、失敗しても励まし合う・・・。
そのプロセスこそが子どもたちにとって大きな学びとなります。
身体を動かしながら、自分の気持ちを伝えたり、他者の気持ちを想像したりする力が自然と育まれていきます。
また、水泳では水に慣れることから始め、徐々に浮かぶこと、進むこと、
そして泳げるようになるという一つひとつの達成が、子どもの自己肯定感の向上につながります。
何よりも「自分のペースでいい」という安心感のなかでチャレンジできることが、くき学園の特徴です。
地域とのつながりから生まれる学び
「学び」は決して教室の中だけで完結するものではありません。
地域社会とのかかわりの中にこそ、子どもたちにとってかけがえのない学びの機会があります。
その一つが将棋教室です。地元の将棋愛好家の方々をお招きし、
子どもたちと一緒に駒を並べる時間は、世代を超えた交流の場でもあります。
将棋はルールを覚えるだけでなく、
集中力や思考力、礼儀や感謝の気持ちを育む絶好の教材です。
また、自分が負けた時に悔しさをどう受け止めるか、
勝った時にどう振る舞うかといった「心の学び」が自然と身につきます。
地域の方々とのふれあいは、
子どもにとって「自分たちは地域に見守られている存在なのだ」と実感する機会でもあります。
こうした経験は、子どもの心に安心感や自信をもたらし、
将来的に他者との関係づくりを豊かにしていく大きな土台となります。
英語で広がる世界 ~ALTとの英会話教室~
グローバル化が進む現代において、異文化に触れる経験もまた、くき学園の貴重な学びの一つです。
ALT(外国語指導助手)を招いた英会話教室は、まさにその象徴といえる活動です。
単に英単語を覚えるだけでなく、ALTの先生と「通じ合おう」とする中で、
子どもたちは「ことばの力」の大切さに気づきます。
たとえうまく話せなくても、身振り手振りを交えて気持ちを伝えようとする姿勢は、
コミュニケーション力の基礎となります。
失敗を恐れずに話してみようとするその一歩が、自分に自信を持つことにもつながります。
また、英語を通して海外の文化や考え方に触れることは、多様性を受け入れる素地を育てます。
世界は広く、いろんな人がいていい。そんな「違いを認める心」こそが、これからの時代に必要な力です。
「心づくり」「自分づくり」の時間
これらの活動を通して大切にしているのは、単なる技能や知識の習得ではありません。
「心づくり」と「自分づくり」の時間として位置づけることが、くき学園の本質です。
心づくりとは、自分の気持ちに気づき、それを表現できるようになること。
他者の気持ちに共感し、優しいまなざしで接することができるようになることです。
これは日々のやりとりや、友だちとのちょっとしたトラブルを乗り越える経験の中で育まれます。
一方、自分づくりとは、自分の得意なことや好きなことを見つけ、
挑戦し、失敗しながらも立ち上がる力を身につけることです。
「ぼくはサッカーが得意だ」「わたしは英語が好き」「将棋が面白い」・・・。
そんな実感を持つことが、子どもたちの内面を強くしていきます。
~子どもたちの未来のために~
子どもたちの成長は一朝一夕ではありません。
日々の小さな積み重ねこそが、やがて大きな変化につながっていきます。
くき学園は、その日々を豊かに、そして確かに育むための場でありたいと考えています。
活動の一つひとつに意味があり、心を通わせる関係の中に学びがあります。
「楽しかった」「できた」「またやりたい」という気持ちの先に、
「もっと学びたい」「人とつながりたい」という意欲が芽生えます。
これからも、地域とつながり、さまざまな人との出会いを大切にしながら、
ひとり一人の子どもの「自分らしさ」を育んでいく
放課後等デイサービスであり続けたいと思います。
子どもたちの明るい未来を願い、今日もまた私たちは心を込めて、共に歩んでいきます。